ミミ:[warmly] ミミの朝のひと息。二〇二六年十月一日、木曜日。ミミのポッドキャストです。五十代からの朝に、ニュースとからだをやさしく整える。おはようさんです。新しい月の朝。何かを始めなければ、と少し肩に力が入っていませんか。十月の全部を、今朝決めなくて大丈夫です。息をゆっくり吐いて、きょうの自分が持てる分だけ。まずは、この十五分をご一緒しましょう。 健司:[conversational] 月が変わっても、自分まで急に変えなくていい。そんな始まりですね。 ミミ:ええ。今朝は、アメリカのデータセンターと電気料金をめぐる法案。バージニアビーチは、大きな洪水対策が工事の段階へ。京都からは、高齢者世帯を特殊詐欺から守る電話機の支給です。 健司:スポーツは、場所後に発表された力士の引退と、ドジャースの相手を決めるワイルドカード第3戦。からだノートは、更年期の眠りを責めずに整える、小さな一手です。 ミミ:日本語の本は、旅の場面から言葉を使う一冊。情報の区切りは、アメリカ東部時間、十月一日午前六時。日本では同じ日の午後七時です。[pause 0.6s] ミミ:[calmly] まずアメリカです。九月三十日、上院で、データセンターの電力需要と家庭の電気料金への影響に対応する法案が、前進に必要な票を得られませんでした。 健司:データセンターは、AI(エーアイ)やクラウドの計算を支える、大きな施設ですね。電気をたくさん使います。 ミミ:そうです。法案は、巨大な電力利用者に、送電網などを増強する費用をきちんと負担させる基準を、州の規制当局が検討するよう求める内容でした。けれど、選挙前の対立もあり、上院で止まりました。 健司:ということは、家庭の電気料金が、きょう急に変わるわけではない。 ミミ:[soft emphasis] そこは分けておきましょう。料金をただちに下げる法律が成立した話ではありません。むしろ、大規模施設のための電力網の費用を、企業、電力会社、家庭の誰がどれだけ負担するのか。そのルールが、まだ決まっていないというニュースです。 健司:一方で、エネルギー事業の許可を早める、別の合意も出ていますね。 ミミ:はい。同じ九月三十日、超党派の上院議員が、エネルギーやインフラ事業の許認可を速める法案で合意したと発表しました。ただし、こちらも合意の段階。成立ではありません。早く電力設備をつくることと、その費用や環境への影響をどう確かめるか。十月の休会をはさんで、両方を見ていく必要があります。 ミミ:今日ひとつだけ見るなら、ご自宅の電気料金の明細で、使用量と単価を分けて見る。政策と暮らしの接点が少し見えます。[pause 0.6s] 健司:[transitioning] 続いて、バージニアビーチです。洪水対策が一歩進みました。 ミミ:市は九月三十日、ウィンザー・ウッズ、プリンセス・アン・プラザ、ザ・レイクスの三地域をまとめた、大規模な洪水対策の起工式を開きました。場所はマウント・トラッシュモア公園。九月二十三日から延期されていた式です。 健司:「メガ・バンドル」と呼ばれる、複数の工事を束ねた計画ですね。 ミミ:そうです。市の九月十七日の説明では、ウィンザー・ウッズの関連部分は設計が九十パーセントまで進み、調達も節目を迎えています。ポンプ場をはじめ、雨水をためる、流す、排水する仕組みを地域全体で組み合わせます。 健司:起工式は完成ではなく、ここから工事が始まる合図。 ミミ:その通りです。長い浸水対策では、工事中の通行や騒音、完成までの時間も暮らしの一部になります。対象地域の方は、市の通知を受け取れるよう連絡先を確認し、道路規制が出たら普段のルートを一つだけ予備に考えておくと安心です。 ミミ:きょう十月一日は、土地評価の審理と計画委員会の現地視察も予定されています。公開日程は変わることがあるため、出かける前に時刻と場所を確かめてください。[pause 0.6s] ミミ:[thoughtful] 海を越えて、京都です。京都市上京区は九月三十日、特殊詐欺を防ぐため、防犯機能のある電話機を高齢者世帯へ支給すると発表しました。 健司:電話が鳴るだけで、身構えてしまう方もいらっしゃいますね。どんな機能ですか。 ミミ:相手に警告メッセージを流し、通話を録音する機能です。詐欺をする側に、「この電話は記録されます」と先に知らせることで、電話を続けにくくする狙いがあります。 健司:機械が一枚、盾になってくれる。 ミミ:ええ。ただ、機械だけで全部を防げるわけではありません。電話でお金、暗証番号、カード、急いだ手続きを求められたら、いったん切る。相手が名乗った役所や金融機関の番号を自分で調べて、こちらからかけ直す。家族の声に聞こえても、別の連絡先で確認する。その順番を、紙に大きく書いて電話のそばに置くのも役立ちます。 健司:慌てさせるのが相手の手口なら、切って時間を取り戻すことが防犯になる。 ミミ:[warmly] そうなんです。だまされない強い人になろう、と自分を追い込まなくていい。迷ったら切る。誰かに聞く。その仕組みを先につくっておく話です。支給の対象や申込方法は、上京区役所の正式な案内で確認してください。 ミミ:京都では十月十七日、梅小路公園で、子どもがまちをつくる「京都版ミニ・ミュンヘン」も開かれます。街の仕組みを自分で試す催しです。[pause 1.0s] 健司:[slightly upbeat] ここからは、少し軽いエネルギーを。まず大相撲です。 ミミ:日本相撲協会は九月三十日、九月場所を最後に引退した八人を発表しました。出羽ノ城、朝阪神、房州山、獅子丸、山野辺、天成、大煌、春斗です。 健司:大きな優勝だけでなく、静かに土俵を降りる力士にも、それぞれの時間がありますね。 ミミ:ええ。番付の上の方だけが相撲ではありません。稽古を続け、本場所の土俵へ向かい、引退を決める。八人それぞれの歩みに、おつかれさまでしたと伝えたい朝です。 ミミ:同じ日に、十一月場所の新十両と再十両も発表されました。次の公式日程は秋巡業。十月七日、神奈川県海老名市から始まります。 健司:[transitioning] ドジャースの相手は、まだ決まりませんでした。 ミミ:九月三十日のナショナル・リーグ、ワイルドカード第2戦。フィラデルフィア・フィリーズが、アトランタ・ブレーブスに延長十回、四対三で勝ちました。 健司:九回まで三対三。十回にアレク・ボームが勝ち越しのソロホームランです。 ミミ:これで三戦二勝制のシリーズは、一勝一敗。決着は、きょう十月一日の第3戦へ持ち越されました。開始は東部時間午後八時。勝ったチームが、十月三日からロサンゼルスでドジャースと地区シリーズを戦います。 健司:ドジャースは休みながら、相手の総力戦を見ることになる。 ミミ:はい。相手は今夜決まります。今朝の時点で名前を先回りしない。それもスポーツを正確に楽しむコツですね。[pause 1.0s] ミミ:[warmly] ここからは、五十代からのからだノートです。きょうは、更年期の眠り。眠れない夜を、自分の努力不足にしないためのお話です。 健司:早く寝ようと頑張るほど、時計ばかり気になる夜があります。 ミミ:ありますね。ACOG(エイコグ)、アメリカ産科婦人科学会は、更年期のほてりが眠りを妨げることがあると説明しています。それだけではありません。年齢を重ねる時期には、気分の変化、睡眠時無呼吸、慢性の病気なども、睡眠の質に影響することがあります。 健司:「更年期だから仕方ない」と、一つに決めつけなくていい。 ミミ:[soft emphasis] ええ。気のせいで片づけなくていい話です。二〇二六年八月の専門誌『メノポーズ』の論説も、中年期女性の睡眠の問題は珍しくなく、ほてりや寝汗だけでなく、不安、気分、ストレスなどが重なることを指摘しています。治療や支援の選択肢もあります。 健司:では、きょうできる小さなことは。 ミミ:今夜の環境を、一つだけ選びましょう。室温を少し見直す。午後遅くのカフェインを一回減らす。スマートフォンを枕元ではない場所に置く。この三つから一つです。全部をがんばらなくて大丈夫。 ミミ:一晩で完璧に眠るためではなく、自分への小さな実験です。一度に変えると、どれが効いたのか分かりにくくなります。 健司:眠りに効く、と宣伝されるデトックスやクレンズはどうでしょう。 ミミ:[calmly] 更年期の不眠をデトックスやクレンズが治すという、確立した根拠はありません。肝臓、腎臓、肺、皮膚、消化管が、からだの通常の老廃物処理を担っています。極端な食事制限や下剤は、脱水、電解質の乱れ、栄養不足、薬との相互作用につながることがあります。 健司:眠れないつらさにつけ込む、大きな約束には少し距離を置く。 ミミ:はい。眠れない状態が長く続く、強いいびきや呼吸が止まると言われる、昼間の眠気が強くて運転や仕事に響く。突然または強い症状がある。そんなときは、資格のある医療者へ相談してください。今夜は、室温、カフェイン、画面の置き場所。ひとつだけで十分です。[pause 1.0s] 健司:[conversational] 最後は、日本語学習の本です。 ミミ:九月十六日にKADOKAWA(カドカワ)から出た、Fumi(フミ)さんの『Travel Japan, Learn Japanese 旅で日本語を学ぼう!』です。税込二千二百円。旅の場面を入口に、日本語を使う一冊です。 健司:先週も少し紹介しました。新しい、実質的な書評は見つかりましたか。 ミミ:今朝の締め切りまでには確認できませんでした。ですから、評判を足したり、売れていると想像したりはしません。出版社で確かめられる発売情報と、使い方だけを短くお伝えします。 健司:どんな使い方がよさそうですか。 ミミ:「行き先を伝える」「お願いする」「聞き返す」。この三つから、一文だけ声に出してみてください。そして本の地名を、自分が本当に行く場所へ入れ替える。「京都駅へ行きたいです」を「図書館へ行きたいです」にする。旅の日本語を、今日の生活へ連れてくる練習になります。 ミミ:言葉もニュースも、数より確かさです。 ミミ:[transitioning] では、今朝の三つです。一つ。データセンターの電力費用を誰が負担するか、米上院の法案は前進せず、議論は未決着。二つ。バージニアビーチの大規模洪水対策は起工の段階へ。工事情報と予備の移動ルートを確認。三つ。今夜の眠りは、室温、カフェイン、画面の場所から、一つだけ整える。 健司:十月最初の朝も、全部ではなく、一つを選ぶんですね。 ミミ:[thoughtful] ミミのひとこと。新しい月は、自分を作り直す日ではありません。今の自分に少しやさしい条件を、一つ置く日。それだけで、朝はちゃんと動き始めます。ほな、十月も、ご一緒に。 健司:[warmly] どうぞ、穏やかな木曜日を。 ミミ:ミミのポッドキャストでした。また明日の朝に。